高齢者とともに暮らす住まいは

住まいに対する地震への備えを考える いつの間にか両親も年を取り、父と母が建ててくれた時にはなかったものが、家の中に増えました。その代表的なものが手すりで、初めは危ないからと階段に沿って取り付けただけだったのが、徐々に家のあちこちに増えてきました。最初は階段に沿ってしかなかったのが、踊り場にもないと危ないということで増え、さらにはお風呂で滑って転ぶと大変だからと、お風呂の改装工事の際に取り付けました。その次が、洋式トイレの立ったり座ったりが大変になってきたことでトイレに付き、父が要介護認定を受けた際には玄関と部屋への入り口に付き、トイレとお風呂はさらに増設されました。これらの手すりを見るたびに、住まいは完全に高齢者仕様になったとつくづく思います。

けれど、自らも40代半ばという年齢になり、時に腰を痛めたり、今も仙骨を傷めて慢性的な痛みを抱えていることもあって、手すりがあって助かると思うことがよくあります。高齢になり、足腰が弱ってすり足で歩くようになった父にとっては、もはや家の中といえども手すりがないと、危なくて動けないのですが、高齢でなくても手すりがあると助かるものです。逆を言えば、40代でも助かると思うのですから、高齢者にとっては命綱とも言える住まいの設備なのではないでしょうか。よく家の中で転んでけがをしたという話を聞きますが、あちこちに手すりがあれば防止することが可能になるでしょう。今後も、さらに家の中に手すりが増えそうな予感がしています。

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